メンタル漢方とは
― 心を整えることが、最善であり最短の治療 ―
私たちの身体は「心(しん)」を中心に、五臓(肝・脾・肺・腎)がバランスを保ちながら働いています。
中医学でいう「心」は、単なる感情や精神のことではなく、全身に生命の光を届ける“太陽”のような存在です。
木は肝、土は脾胃、金は肺と大腸、水は腎と膀胱。
それぞれの臓腑は、心という太陽の光に照らされてこそ調和が保たれ、体も心も健やかに働くことができます。
しかし、現代社会ではストレス・不安・過労・情報過多などにより、
この「心の光」が曇ってしまい、全身のバランスが崩れやすくなっています。
心が乱れると、血のめぐりが悪くなり、ホルモンや自律神経の働きも乱れ、
やがて睡眠・食欲・月経・免疫力など、あらゆる機能に影響が及びます。
つまり、心を整えることこそ、最善であり最短の治療。
心が安定すると、全身の気血がスムーズに巡り、自然治癒力が最大限に発揮されます。
薬で一時的に抑えるのではなく、内側から回復していく——
それが「メンタル漢方」の真髄です。
― メンタルが整うことで改善が期待できる症状―
心が安定すると、全身のリズムが整い、眠り・ホルモン・自律神経・血の巡りまで自然に回復します。
心は体の太陽。太陽を治療することで、全身がひとつに調和していきます。
分野 中医学的背景 主な改善が期待できる症状
不妊・月経不順
肝気鬱結・腎虚
生理痛、月経不順、排卵障害、
ホルモンバランスの乱れ、
妊娠しやすい体づくり
更年期障害
心腎不交・陰虚火旺
不眠、のぼせ、動悸、寝汗、不安感、
気分の波
自律神経の乱れ
心脾両虚・気滞
不眠、倦怠感、息苦しさ、頭痛、肩こり、
慢性疲労
発達傾向・情緒不安
心火旺・肝気鬱結・腎陰虚
イライラ、癇癪、不安、集中力低下、
情緒の不安定
睡眠障害・不眠
心脾両虚・心腎不交・肝鬱化火
入眠困難、早朝覚醒、多夢、眠りが浅い、
朝のだるさ
メンタル症状全般
気血両虚・痰湿
うつ、不安、無気力、動悸、
気持ちの不安定さ、涙もろさ
胃腸障害(慢性胃炎・過敏性腸症候群など)
肝脾不和・脾気虚
食欲不振、腹部膨満、便秘や下痢、
ガス過多、慢性の胃痛
甲状腺疾患(バセドウ病・橋本病)
肝気鬱結・痰気鬱結・気陰両虚
動悸、発汗、倦怠、むくみ、月経不順、
感情の不安定さ
冷え性・末端の循環不良
陽虚・血瘀・気滞
手足の冷え、むくみ、月経痛、肩こり、
顔色不良
腫瘍・癌サポート
痰瘀互結・気血両虚
手術・抗がん剤後の体力低下、気力減退、
免疫低下、痛み、むくみの緩和
頭痛・めまい
肝陽上亢・気滞血瘀
偏頭痛、緊張性頭痛、立ちくらみ、
ふらつき、耳鳴り
皮膚の老化・シミ・しわ
血虚・陰虚・肝鬱
肌の乾燥、くすみ、張りの低下、
ストレスによる肌荒れ
認知機能低下・記憶力減退
腎精不足・心脾両虚
物忘れ、集中力低下、思考の鈍化、
気力の低下
高血圧・高脂血症
肝陽上亢・痰湿
頭痛、めまい、耳鳴り、動悸、顔面紅潮、イライラ、肩こり
― 心を整えると、人生が変わります―
心が回復すると、
眠りが深くなり、朝の目覚めが軽くなり、肌に艶が戻り、笑顔が増えていきます。
気力・集中力・感情の安定——すべては「心」のエネルギーが整うところから始まります。
心を治すことは、全身を治すこと。
そしてそれは、あなたが自分らしく生きることです。









