スイスでは連日、新型コロナウイルスのニュースが取り上げられています。
毎日約100人前後の患者さんが亡くなられています。3月のロックダウンの時は、
周りに感染者がいなったのですが、現在は生活圏内にかなり入ってきているなと実感しています。
陽性と聞いても驚かなくなりました。スイスに住んでいる人は、
たぶん私のように「いつか感染をするかもな」と感じ始めている人も多いと思います。
Zürcher Oberländer(2020年10月14日)には新型コロナウイルスがどのくらい危険なのか
という記事が載っていました。

65歳以上又は基礎疾患があるリスクの方は、死亡率が高くなっています。
20-49歳 1/10,000
65-75歳 2/100
76-84歳 8/100
85歳以上 22/100
実際に周りにいる感染者に話を聞くと、子供でも喘息を持っているお子さんは、咳が酷く3週間も学校を休んでいました。
息が吸えなくて苦しい時があったそうです。
40代の女性ですが、味覚障害と倦怠感が4週間たっても治らないそうです。
やはり、できれば感染したくはないですね。
予防薬あります
東洋医学の歴史2000年の中で何度も新型ウイルスと戦ってきています。今回のウイルスに関しても漢方は予防、
重症化を防ぐ点で大いに役にたちます。
ウイルス、細菌、花粉、風、寒、熱、湿・・・などは外邪になります。外邪とは漢字のままですが、外から受ける邪のことです。
これが病因(病気の原因)となります。よって、ウイルスの予防薬も、花粉症の予防薬も同じです。要するに体のバリア、皮膚のバリアを強めることが、予防になります。
ご家庭でできる一番大切なことは、予防をすることです。予防で大切なのは、肺の気をを十分に満たすことです。
肺の気が満たされれば、強い皮膚バリアができます。
もしあなたが、とても健康なら玉屏風散を1日1回服用すれば良いと思います。
もしあなたが、不眠、倦怠感、があるなら、補中益気湯や十全大補湯が良いと思います。
もしあなたが、喘息、痰、鼻水の症状があり、肺の気が弱っているのなら、コロナによる肺炎へのリスクを軽減するために、治療が必要です。
なかなか、判断は難しいと思うので、私に連絡をするか、お近くのTCMまで。
ちなみに私は、なんか喉が変だなと思ったら、銀翹散、藿香正気散、症状によっては版藍根も服用しています。
子供たちは、クラスでコロナ感染者と接触していた時だけ、予防と治療を兼ねて2日間だけ、その時の症状にもよるのですが、玉屛風散か、銀翹散、藿香正気散を服用させています。
スイス人の主人は健康体で薬嫌いなので、服用をしていません笑(典型的スイス人)
漢方薬は新型コロナウイルスによる重症化を防ぐ
喉が痛い、だるい、胃がムカムカするなどの症状がある時。これらの症状は発熱する前に起こる見逃されそうな軽い症状ですが、この時点でウイルスが体内に入るのを止めましょう。銀翹散、版藍根、桔梗湯、藿香正気散、などを用意しておくと良いと思います。
銀翹散は色々な使い方があります。予防薬としても使えますし、喉の痛み、急な発熱、目の痒み目の赤みの花粉症にも効果的です。
私の患者さんで当時7歳の女の子。眼だけが真っ赤に腫れる花粉症で何をやっても効かず、その時期は外では遊べなかったのですが、銀翹散を服用後3週間で外で遊べるようになり、翌年からも酷い眼の症状はなし。現在10歳ですが、今は全く症状がでません。銀翹散は効くなという実感があります。
版藍根、銀翹散セットは帯状疱疹にも効きますよ。
このように、ここに紹介した漢方薬は使い方が色々あります。コロナだけではありません。
万が一、感染し発熱、咳、倦怠感、などの症状がでた時は、金花清感顆粒(麻杏甘石湯+荊芥連翹湯)を用意しておくと良いと思います。
清肺排毒湯
Covid19のために作られたのが清肺排毒湯ですが、麻杏甘石湯、五苓散、小青竜湯、小柴胡湯、香蘇散の合剤です。肺に作用、水毒除去、邪が裏に入るのを防ぐ、胃腸にも作用と見ての通り凄い処方です。
Covid19は中医学では温病、疫病に属するので、とても動きが早く体の中まで入り込んでくるのが特徴です。日本で有名な葛根湯、麻黄湯ではなく、温病に効く漢方薬が主です。
これらの漢方薬をそろえておきたい方はご連絡下さい。
その他のコロナ対策
・お灸をして免疫力を高めたる(軽くツボに火傷をさせ、その火傷を治そうとする力が作用し、免疫力を上げます)
・早寝(重要)
・季節にあった食事をとる(腹8分目)・・今は冬です。冬の野菜を多く食べましょう
・適度なスポーツ
・日光浴
・笑う
去年に引き続き、Webで風邪、インフルエンザ、Covid19ついての漢方講座を検討中です。
漢方薬に興味があっても使い方がわからない方も多いと思います。また効かないと思っている方々も多いでしょう。
効かないと思っている方々は、証と病気の原因が合っていない漢方を服用していたと思います。
どの症状に重点をおいて漢方を選ぶのか、効かせる飲み方のコツとは、などをお伝えしようと思います。
葛根湯、麻黄湯、小青竜湯、銀翹散、香蘇散、版藍根、桔梗湯、藿香正気散、小柴胡湯、白虎加人参湯、柴胡桂枝湯、桂枝湯、玉屛風散、補中益気湯、十全大補湯
2時間〜2時間半 55フラン
このあたりの基礎の漢方薬の使い方の講座にしようかなと考えています。ご興味のある方はご連絡を下さい
2020年11月
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